松風茶の湯の暦と銘

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茶花

月ごとの茶花と、入れ方の決まり。花は野にあるように。裏千家の公式と辞典で確かめられたことだけを書いている。64種。

1月(睦月・炉)

侘助わびすけ

1月・2月炉茶人に好まれる小さな椿

ツバキ科の常緑低木で、ツバキと他種との雑種といわれる。花は小さく、半開のらっぱ状に咲く。学名の基準は白花のシロワビスケだが、江戸時代中期からワビスケと呼ばれてきたのは、淡紅色に白斑はくはんのあるコチョウワビスケである。茶人に好まれ、茶花に用いる。

裏千家の教室の記録では、新年最初の稽古に紅梅・黒侘助・白侘助を入れている。2月15日の稽古にトサミズキと黒侘助を入れた教室もある。別の教室の記録には、椿は少しだけ咲いた状態で入れることが多いが、侘助は開いたものを飾ると教わったとある。

表千家では、竹根花入に貝母ばいもと侘助を入れた例を載せる。

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曙椿あけぼのつばき

1月・3月炉椿初釜の竹花入に入れる

椿の品種。令和4年から6年の今日庵初釜式では、仙叟せんそう作利休端之坊写の竹二重切にじゅうぎり花入に曙椿と鶯神楽を入れ、青竹に結柳を飾った。2026年1月の今日庵稽古始めでも、同じ竹二重切にじゅうぎり花入に曙椿と鶯神楽が入れられた。

裏千家の教室の記録には、曙椿と鶯神楽を竹の花入にいけるのが初釜の定番と教わったとある。

表千家では、正月の床には青竹の花入を使い、あけぼの椿を正月に欠かせない椿とする。家元の初釜では青竹に曙椿と結び柳を生ける。3月の炉に親しまれる椿として、薄紅の曙椿の名を挙げる記事もある。

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千両せんりょう

1月炉冬に赤い実を付ける

センリョウ科の常緑小低木。山地の林下に生え、高さ50〜80センチ。夏に黄緑色の細かい花を付け、実は冬に赤く熟す。正月には実の付いた枝を飾る。

裏千家の教室の記録では、2024年の初稽古に結び柳・千両・侘助を茶花として入れている。

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結び柳むすびやなぎ

1月炉柳竹花入に水を入れない

裏千家では正月に結び柳をする。宗家で今の形の結び柳を入れたのは玄々斎げんげんさいからという。御所で下賜かしされた長い柳を一巻き、二巻きして持ち帰ると玉の姿になったので、竹花入に入れたのが始まりと伝える。丸く結んだ姿は円を表し、十二か月終わりのないことを意味するともいう。

竹花入に水を入れると柳が芽吹いて床の間を濡らすので、水は入れない。令和4年から6年の今日庵初釜式では、青竹に結柳を飾った。

表千家では、長安で旅人を送るとき、結んだ柳の枝を膳に添えた習わしを引き、正月の床に結柳をして祝うと説く。

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猫柳ねこやなぎ

1月炉柳

ヤナギ科の落葉低木。川岸に多い。早春、葉より先に赤褐色の鱗片りんぺんが取れて、白い毛を密生した花穂かすいが現れる。

裏千家の教室の記録では、1月の年明け最初の稽古に水仙・椿と猫柳を入れている。侘助と取り合わせた教室もある。

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紅梅こうばい

1月炉梅

梅の一品種。濃い桃色の花が咲く。

裏千家の教室の記録では、新年最初の稽古に紅梅を黒侘助・白侘助と入れている。岩絞という椿の蕾と取り合わせた教室もある。

表千家の「花所望」の記事では、紅梅と白梅の古木を染付そめつけ高砂花入に入れている。この花入は真塗しんぬりの矢筈板を敷いて使うのがふさわしいとする。

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白梅しらうめ

1月炉梅

白い花をつける梅。はくばいともいう。

『松屋会記まつやかいき』や『天王寺屋会記てんのうじやかいき』によると、茶花として古くからもっとも多く用いられたのは椿・梅・菊・水仙である。

裏千家の教室の記録では、新年初稽古に紅白の梅を入れている。表千家は白梅を、炉の時期によく使う花の一つに挙げる。

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蝋梅ろうばい

1月炉臘月に咲く香りのある花

ロウバイ科の落葉低木。中国中部原産。12月から翌年2月に、芳香のある蝋質の花を開く。名は花色が蜜蝋みつろうに似て、梅と同じころに咲くからといわれる。臘梅とも書く。

裏千家の教室の記録では、初釜の稽古に、つぼみの西王母と今にも開きそうな蝋梅を入れている。

表千家では、ろう梅を炉の花としてよく使う花に挙げる。年の暮れの臘月ろうげつ(陰暦12月)に花を付けるので臘梅と呼ぶと説明する。

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鶯神楽うぐいすかぐら

1月炉初釜に曙椿と入れる

スイカズラ科の落葉低木。日本特産で、山野に自生する。春、淡紅色の花が細長い柄で垂れ下がって咲く。実は鮮紅色に熟し、食べられる。

裏千家では、令和4年から6年の今日庵初釜式と2026年1月の今日庵稽古始めで、竹二重切にじゅうぎり花入に曙椿と鶯神楽が入れられた。教室の記録にも、年が改まって1回目の稽古に鶯神楽を入れた回がある。曙椿と鶯神楽を竹の花入にいけるのが初釜の定番と教わった、という記録もある。

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ほかにこの月に西王母水仙

2月(如月・炉)

土佐水木とさみずき

2月炉

マンサク科の落葉低木。高知県の山地に自生し、庭園にもよく植えられる。春、葉より先に淡黄色の小花が7〜10個、穂状に垂れて咲く。

裏千家の教室の記録では、2月15日の稽古の床に土佐水木と黒侘助を入れている。白侘助と取り合わせた教室もある。

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ほかにこの月に侘助

3月(弥生・炉)

白木蓮はくもくれん

3月炉木蓮表千家で利休忌の頃に生ける

モクレン科の落葉高木。中国原産で、庭木にする。3月ごろ、葉より先に、香りのある白い大きな花を開く。花びらは6枚。萼がくは3枚で、花びらに似る。玉蘭ぎょくらん・白蓮はくれんともいう。

表千家では、3月の利休忌の頃、家元の茶室・松風楼しょうふうろうの琵琶台に、庭に咲いた白木蓮を家元が生ける。近年は3月中旬に咲いてしまうこともあるという。

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桃もも

3月炉

バラ科の落葉小高木。中国原産。4月ごろ葉より早く、淡紅色のほか白や濃紅色の5弁花を開く。

『松屋会記』『天王寺屋会記』には、椿・梅などのほか、桃も茶花として名が見える。

表千家では、3月の上巳じょうしの節句の頃、家元で了々斎筆の雛の絵賛を掛け、桃を花入に生けることが多い。表千家は桃を、炉の時期によく使う花の一つに挙げる。

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藪椿やぶつばき

3月炉椿

野生のツバキ。海岸や山地に自生し、春に赤い5弁花が咲く。これをもとに園芸品種の多くが作られた。やまつばきともいう。

裏千家の教室の記録では、稽古の床に藪椿を辛夷と入れている。

表千家の堀内宗心は、3月はまだ炉の最適期で、椿も庭に残っているとする。藪椿など一重のものは、蕾はもちろん、少し開いた花でも茶の湯の花らしさを感じると述べる。

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菜の花なのはな

3月炉表千家では利休忌に供える

アブラナの花。菜種の花ともいう。裏千家の教室の記録には、全20回のうち残り3回となった稽古に菜の花を入れた例がある。

表千家では、利休の追善に画像の前へ菜の花を供える習いが古くからあるという。利休忌には家元の残月亭ざんげつていの床に利休居士画像を掛け、菜の花を伝来の古銅こどうの花入に入れて供える。

表千家の堀内宗心は、3月に使える花に菜の花を挙げる。如心斎の茶事に、宗旦二重に菜種を入れた記録があるとも述べる。

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貝母ばいも

3月炉

ユリ科の多年草。アミガサユリの別名で、中国原産。春、葉腋ようえきに淡黄色の鐘形の花を下向きに開く。鱗茎りんけいを乾かしたものは漢方薬にする。

裏千家の教室の記録では、利休忌の日に最終回を迎えた教室で、その前の回に貝母を木瓜と入れている。

表千家の堀内宗心は、3月に使える花に貝母を挙げる。表千家の「花所望」の記事では、遅咲きの侘助と取り合わせて竹根花入に入れている。

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ほかにこの月に曙椿

4月(卯月・炉)

都忘れみやこわすれ

4月・5月炉・風炉

キク科の多年草ミヤマヨメナの栽培品種。4〜6月、中央が黄色で周りが濃紫・紅・白などの頭状花とうじょうかをつける。

裏千家の教室の記録では、4月に始まった教室の初回の稽古に鯛釣り草と、5月22日の稽古に山法師と入れている。5月の例の花入は竹の一重切いちじゅうぎりである。

表千家は都忘れを、風炉の時期の花の例に挙げる。

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白山吹しろやまぶき

4月炉

バラ科の落葉低木。卵形の葉が対生する。初夏、ヤマブキに似た白い4弁花を開く。山地にまれに野生し、庭木にされる。

裏千家の教室の記録では、4月に始まった教室の連休前の稽古に、白山吹を紫蘭と一重切いちじゅうぎり竹花入に入れている。椿の朴半と取り合わせた教室もある。

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華鬘草けまんそう

4月炉別名は鯛釣り草

ケシ科の多年草。中国原産で、古くから観賞用に栽培される。晩春、淡紅色の心臓形の花を垂らして咲く。たいつりそう、ふじぼたんともいう。

裏千家の教室の記録では、4月に始まった教室の初稽古に入れている。鯛の形に似ていることから、別名を鯛釣り草たいつりそうともいうと教わったとある。別の教室でも、4月に始まった教室の初回の稽古に、鯛釣り草たいつりそうを都忘れと取り合わせている。

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5月(皐月・風炉)

山法師やまぼうし

5月・6月風炉白く見えるのは苞

ミズキ科の落葉高木。山野に生える。夏、淡黄色の小花が集まって咲き、花びらのような白い苞ほうを4枚もつ。実は秋に赤く熟す。

裏千家の教室の記録では、5月の稽古に都忘れと取り合わせて竹の一重切いちじゅうぎりに入れている。別の教室では、5月に泡盛升麻・梅花空木などと七種で入れ、6月の茶花にもヤマボウシを挙げている。

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夏藤なつふじ

5月風炉

マメ科のつる性の落葉小低木。本州中部以西・四国・九州の低地の林に生える。夏、葉のわきから長い花の房を垂らし、白い小さな蝶形の花を多くつける。土用藤どようふじともいう。夏の季語。

裏千家の教室の記録では、2019年5月の稽古に、箱根空木・山法師・梅花空木・松虫草など7種の花の一つとして入れている。

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杜若かきつばた

5月風炉古い会記にも見える花

アヤメ科の多年草。湿地に群生する。葉は剣状で幅が広い。初夏、濃紫色の花を開く。

『松屋会記』『天王寺屋会記』にも名が見える茶花の一つ。裏千家の教室の記録では、5月の稽古の床にスイートピーと杜若を取り合わせている。

表千家の「花所望」では、楽焼で写した薄端うすばたの花入に杜若を楚々と生ける例を挙げる。

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泡盛草あわもりそう

5月風炉

ユキノシタ科の多年草で、泡盛升麻しょうまの別名。日本特産で、谷に生える。高さ約50センチ。初夏、白い小花を多くつける。

裏千家の教室の記録では、5月の稽古にムラサキツユクサ・泡盛升麻しょうま・山法師・梅花空木など七種を入れている。

表千家では風炉の時期の花の一つに挙げる。

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姫百合ひめゆり

5月風炉百合

ユリ科の多年草。本州南部の山地に自生し、高さ約50センチ。葉は広線形で互生する。初夏から夏、赤または黄の6弁花を数個、上向きにつける。

裏千家の教室の記録では、5月の端午の節句のころの稽古に、ひめゆりと升麻しょうまを入れている。

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梅花空木ばいかうつぎ

5月風炉空木

アジサイ科の落葉低木。本州・四国・九州の山地に自生し、高さ約2メートル。葉は楕円形で先がとがる。初夏、梅の花に似た白い4弁花を開く。

裏千家の教室の記録では、5月下旬の稽古に梅花空木と令法りょうぶを入れている。別の教室でも、5月の稽古に泡盛升麻・山法師などと梅花空木を入れている。

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箱根空木はこねうつぎ

5月風炉白い花がのちに紅色に変わる

スイカズラ科の落葉低木。各地の海岸近くに生え、庭にも植えられる。初夏、先が五つに裂けた筒状の花が群がって咲く。花は初め白く、のちに紅色に変わる。箱根の名があるが、箱根には自生していない。

裏千家の教室の記録では、2019年5月の稽古に、夏藤・山法師・梅花空木・松虫草など7種の花の一つとして入れている。

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芍薬しゃくやく

5月風炉蕾で入れる

ボタン科の多年草。初夏、牡丹に似た紅・白などの大形の花を開く。根は漢方で鎮痛薬などに用いる。

『松屋会記』『天王寺屋会記』にも名が見える茶花の一つ。裏千家の教室の記録では、5月の稽古に芍薬を入れ、5月から竹籠の花入を使うと教わったとある。

別の教室の記録では、5月の床に芍薬の蕾つぼみを入れている。開くと華やかすぎて香りも強まるが、蕾つぼみなら茶の香りを邪魔しないと教わったとある。

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二葉葵ふたばあおい

5月風炉葵葵祭の日の花

ウマノスズクサ科の多年草。山地の木陰に生え、心臓形の葉を2枚つける。春、葉の間に淡紅紫色の花を1個下向きに開く。京都の賀茂神社の神紋として知られ、かもあおいともいう。平安時代から葵祭の神事に用いられてきた。

裏千家の教室の記録では、2019年5月15日、葵祭の日の稽古に、姫檜扇・先代萩とともに二葉葵を入れている。

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ほかにこの月に都忘れ

6月(水無月・風炉)

撫子なでしこ

6月・7月・8月風炉

ナデシコ科の多年草。山野に自生し、高さ約50センチ。夏から秋に淡紅色の花を開き、花びらの先は細く裂ける。秋の七草の一つ。かわらなでしこともいう。

裏千家の教室の記録では、6月と7月の稽古の茶花にナデシコがある。別の教室では、8月の稽古に秋海棠と撫子を信楽焼の花入に入れている。

表千家では風炉の時期の花の一つに挙げる。

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下野しもつけ

6月・7月風炉

バラ科の落葉低木。山野に自生し、高さ約1メートル。夏、淡紅色の小花が群がって咲く。名は下野の国で見つかったことにちなむ。

裏千家の教室の記録では、6月の稽古に掛花入へ下野と半夏生を入れている。別の教室では6月の茶花に下野を挙げ、7月の稽古にも矢筈すすき・木槿などとシモツケを入れている。

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半夏生はんげしょう

6月・7月風炉

ドクダミ科の多年草。水辺に生え、高さ約80センチ。6、7月ごろ、上部の葉が数枚白くなり、向かい合って花穂を出して白い小花をつける。名は雑節の半夏生のころに咲くからとも、葉の下半分が白い「半化粧」の意ともいう。

裏千家の教室の記録では、6月の稽古に掛花入へ下野と半夏生を入れている。別の教室では7月の稽古に入れている。

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禊萩みそはぎ

6月・7月風炉

ミソハギ科の多年草。山野の湿地に群生し、高さ約1メートル。紅紫色の小花を穂状につける。盂蘭盆会うらぼんえに盆花ぼんばなとし、精霊花しょうりょうばなともよばれる。

裏千家の教室の記録では、2019年の6月と7月の稽古の茶花に、ほかの草花とともに名がある。

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紫陽花あじさい

6月風炉

ガクアジサイから日本で改良された落葉低木。葉は大きな楕円形。初夏、萼がくのある小花が球状に集まって咲き、色は淡青色から淡紫紅色に変わる。

裏千家の教室の記録では、6月の茶花として紫陽花・百合・下野・ナデシコ・ヤマボウシなどを挙げている。

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ほかにこの月に山法師

7月(文月・風炉)

秋海棠しゅうかいどう

7月・8月・9月・10月風炉

シュウカイドウ科の多年草。日本へは寛永年間に渡来したといわれ、庭に植えられる。秋、紅色の花が垂れ下がって咲く。

裏千家の教室の記録では、7月・8月・10月の稽古に入れている。8月にはある教室で撫子と、別の教室で吾亦紅・矢筈薄と取り合わせ、10月には繭篭まゆかごに秋明菊などと入れた。

表千家の公式頁も、仲秋の名月のころの秋草に秋海棠を挙げる。

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杜鵑草ほととぎす

7月・9月・10月風炉

ユリ科の多年草。山野に自生する。9月ごろ、6弁の花を上向きに開く。花びらは白地に紫の斑が散り、鳥のホトトギスの胸の模様を思わせる。

裏千家の教室の記録では、7月と10月の稽古に入れている。10月には木槿・藤袴・水引草などと入れ、通い筒の花入に秋明菊などと入れた例もある。

表千家の公式頁は、仲秋の名月のころの秋草の一つにほととぎすを挙げる。

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木槿むくげ

7月・10月風炉表千家は夏の代表とする

アオイ科の落葉低木。夏から秋、紅紫色などの5弁花が朝開いて夕方にしぼみ、次々に咲く。白花や八重咲きの品種もある。

裏千家の教室の記録では、7月の稽古に手付籠花入へ小判草と木槿を入れている。10月の稽古の床にも木槿がある。

表千家では夏の花の代表とする。表千家の頁に載る随筆は「盛夏には木槿を一輪」とし、宗旦木槿は中が赤く底紅ともいうと記す。

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桔梗ききょう

7月・9月風炉古い会記にも名がみえる

キキョウ科の多年草。日当たりのよい山野に生える。8、9月ごろ、青紫色の釣鐘形の花を開く。つぼみは風船のようにふくらむ。秋の七草の一つ。

古い会記かいきにも名がみえる茶花である。裏千家の教室の記録では、7月と9月の稽古に入れている。7月には糊空木のりうつぎ・縞ススキと、9月にはすすき・紫式部と取り合わせた。

表千家の公式頁は、桔梗本来の色として深い紫を求めるとし、竹の舟釣花入に入れた例を載せる。

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水引みずひき

7月・10月風炉

タデ科の多年草。山野に生える。葉に黒い斑紋はんもんがある。8〜10月、細長い穂を伸ばし、赤い小花をまばらにつける。水引草ともいう。

裏千家の教室の記録では、7月と10月の稽古に入れている。10月には木槿・ホトトギス・藤袴などとともに水引草を入れた。

表千家の公式頁は、風炉の時期の花の一つに水引草を挙げる。

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芙蓉ふよう

7月・8月風炉一日でしぼむ花

アオイ科の落葉低木。夏から秋、葉の付け根に淡紅色の大きな5弁花を開き、1日でしぼむ。園芸品種には白や紅、八重のものもある。

裏千家の一問一答が引く『今井宗久いまいそうきゅう茶湯抜書』には、秀吉の茶会の廻り花まわりばなで秀吉が芙蓉を入れたとある。裏千家の教室の記録では、7月と8月の稽古に入れている。

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兎菊うさぎぎく

7月風炉高山に咲く黄色の花

キク科の多年草。本州中部以北の高山の草地に生え、高さ20〜40センチ。全体に粗い毛がある。葉は対生する。夏、茎の先に径4〜5センチの黄色い頭状花とうじょうかを一つ開く。きんぐるま、ともいう。

裏千家の教室の記録では、2019年7月の稽古の花として、擬宝珠・木槿・撫子・桔梗・釣鐘人参などとともに名がある。

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擬宝珠ぎぼうし

7月風炉

キジカクシ科ギボウシ属の多年草の総称。山地に生え、葉は根際から群がって出る。夏、花茎の上部に紫色または白色の漏斗状の花をつける。ぎぼしともいう。

裏千家の教室の記録では、7月の稽古に矢筈すすき・木槿・ナデシコ・半夏生などとギボウシを入れている。

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祇園守ぎおんまもり

7月風炉木槿祇園祭のころの木槿

木槿むくげの呼び名の一つ。裏千家の教室の記録では、7月の稽古に、祇園祭の時期に咲き始める槿むくげの花として祇園守を入れている。同じ教室の2015年の記録にも、7月1日の床に祇園守がある。別の教室では、7月の七夕のころにヒメガマと取り合わせている。

表千家の頁に載る随筆は、京都で祇園守りと呼ぶ木槿むくげを、東京では大徳寺というと記す。

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檜扇ひおうぎ

7月風炉祇園祭の頃の花

アヤメ科の多年草。本州中部以西の山野に自生する。葉は2列に互生し、扇形に広がる。夏、黄赤色で内側に暗紅色の斑点の多い6弁花を開く。秋に熟す黒い種子は、ぬばたまとよばれる。

裏千家の教室の記録では、2022年7月の稽古のしつらえに、籠の花入などとともに檜扇の名がある。檜扇を「祇園祭のお花」と書いている。

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蓮華升麻れんげしょうま

7月風炉

キンポウゲ科の多年草。日本特産。山地の林内に生え、高さ約60センチ。淡紫色の花を下向きに開く。花びら状の萼がくがあり、ハスの花に似る。

裏千家の教室の記録では、2019年7月の稽古の花に、矢筈すすき・ギボウシ・木槿むくげ・桔梗などとともに名がある。

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釣鐘人参つりがねにんじん

7月風炉下向きに咲く鐘形の花

キキョウ科の多年草。日本各地の山野にふつうに見られる。根は白く太い。葉は3〜4枚ずつ輪生する。夏から秋に、淡紫色または白色の鐘形の花を下向きにつける。根は漢方で沙参しゃじんといい、薬にする。ととき、とも呼ぶ。秋の季語。

裏千家の教室の記録では、2019年7月の稽古の花として、擬宝珠・木槿・撫子・桔梗・禊萩などとともに名がある。

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ほかにこの月に撫子下野半夏生禊萩

8月(葉月・風炉)

竜胆りんどう

8月・9月・10月風炉

リンドウ科の多年草。山野に生える。秋、青紫色の鐘状の花を数個、上向きに開く。根は苦く、漢方で薬に用いる。

裏千家の教室の記録では、8月の稽古に紫の竜胆を吾亦紅と入れている。10月の名残の稽古では、山竜胆を紺菊・秋明菊・すすきなどと入れた。

表千家の公式頁は、仲秋の名月のころの秋草の一つにりんどうを挙げる。

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吾亦紅われもこう

8月風炉

バラ科の多年草。山野に生える。8、9月ごろ、枝分かれした茎の先に暗紅紫色の短い花穂をつける。花びらはない。吾木香とも書く。

裏千家の教室の記録では、8月の稽古に入れている。ある教室では秋海棠・矢筈薄と、別の教室では紫の竜胆と取り合わせた。

出典

蛍袋ほたるぶくろ

8月風炉篭花入に入れる(表千家)

キキョウ科の多年草。山野に生え、高さ30〜80センチ。6、7月ごろ、白または淡紅紫色の釣鐘形の花を下向きに開く。名は花に蛍を入れて遊んだからとも、花が提灯に似るからともいう。

裏千家の教室の記録では、8月の稽古の床にホタルブクロを入れている。

表千家の「花所望」では、白と赤紫の二種があるとし、草花には篭花入が似合うとして、魚篭びくの花入にたっぷり入れる例を示す。

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鷺草さぎそう

8月風炉

ラン科の多年草。日当たりのよい湿地に生える。8月ごろ花茎を伸ばし、飛び立つサギに似た白い花を数個開く。

表千家の公式頁は、8月が京都のお盆の月にあたるとして、この花を供える例を載せる。故人をしのぶ床に丸卓まるじょくなどを置き、下に花入、上の段に香炉を飾る形である。

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ほかにこの月に撫子秋海棠芙蓉

9月(長月・風炉)

薄すすき

9月・10月風炉

イネ科の多年草。山野に群生する。秋、茎の頂に大きな花穂をつける。この穂を尾花おばなと呼び、秋の七草の一つに数える。

裏千家の一問一答が引く『今井宗久いまいそうきゅう茶湯抜書』には、秀吉の茶会の廻り花まわりばなで利休が花すすきと女郎花を入れたとある。裏千家の教室の記録では、9月の稽古に桔梗・紫式部と、10月の名残の稽古に紺菊・秋明菊・山竜胆などと入れている。

表千家の公式頁は、仲秋の名月のころの秋草にすすきを挙げ、尾花おばなも出そろったとする。

出典

藤袴ふじばかま

9月・10月風炉

キク科の多年草。川岸などに生える。8、9月ごろ、淡紅紫色の頭状花とうじょうかを密につける。秋の七草の一つ。

裏千家の一問一答が引く『今井宗久いまいそうきゅう茶湯抜書』には、秀吉の茶会の廻り花まわりばなで津田宗及つだそうきゅうが藤はかまを入れたとある。裏千家の教室の記録では、10月の稽古に木槿・ホトトギス・水引草などと入れている。

表千家の公式頁は、仲秋の名月のころの秋草の一つに藤袴を挙げる。

出典

女郎花おみなえし

9月風炉禁花の狂歌に名が出る

スイカズラ科の多年草。日当たりのよい山野に生える。夏の終わりから秋に、黄色の小花を傘状に多数つける。秋の七草の一つ。

『南方録なんぽうろく』の覚書には、花入に入れない花を詠んだ狂歌があり、その中に女郎花の名が出る。裏千家の一問一答(№37)は、これを具体的な禁花として挙げたうえで、絶対的なものではなく、時代や茶人の好みで移り変わっていくものではないかと答えている。

一方、一問一答(№81)が引く『今井宗久いまいそうきゅう茶湯抜書』には、天正十一年七月七日の大坂城での秀吉の茶会で、利休が花すすきと女郎花を入れたとある。表千家の公式頁は、仲秋の名月のころの秋草に女郎花を挙げる。

出典

紫式部むらさきしきぶ

9月風炉

シソ科の落葉低木。山野に生える。6、7月ごろ葉の付け根に淡紫色の小花をつけ、秋に紫色の球形の実を結ぶ。近縁のコムラサキは小ぶりで実が密につき、庭木とされる。

裏千家の教室の記録では、9月の稽古にすすき・桔梗とともに入れている。

出典

萩はぎ

9月風炉

マメ科ハギ属の落葉低木の総称。山野に生え、秋にふつう紅紫色の蝶形の花をつける。古くから庭に植えられ、秋の七草の一つに数える。

古い会記かいきにも名がみえる茶花である。

表千家の公式頁は、秋の情趣を出す花としてまず萩を挙げ、仲秋の名月のころの秋草の一つにも数える。背の高い籠花入に、床の奥から前へ垂れ下がるように2、3本そろえて入れる例を示す。

出典

ほかにこの月に秋海棠杜鵑草桔梗竜胆

10月(神無月・風炉)

秋明菊しゅうめいぎく

10月風炉名残の頃の花

キンポウゲ科の多年草。中国の原産。秋、淡紅紫色の菊に似た花を開く。貴船菊きぶねぎくともいう。

10月は風炉の名残なごりの季節にあたる。裏千家の教室の記録では、10月の稽古に紺菊・山竜胆・すすきなどと入れている。

表千家では、名残なごりりの頃の花として貴船菊きぶねぎく(秋明菊)を吹上菊とともに挙げる。風炉の時期の花の一つにも数える。

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紺菊こんぎく

10月風炉名残の稽古に入れる

ノコンギクの栽培品種。高さ約50センチ。花は濃い紫色。

10月は風炉の名残なごりの季節にあたる。裏千家の教室の記録では、10月の稽古に紺菊・秋明菊・山竜胆・すすきなどを入れている。

その教室では、旬の花のほか、盛りを過ぎて咲き残った花や遅れ咲きの花も入れて名残なごりを惜しみ、これを名残なごり花と呼ぶと教わったとある。

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ほかにこの月に秋海棠杜鵑草木槿水引竜胆薄藤袴

11月(霜月・炉)

白玉椿しらたまつばき

11月・12月炉椿炉開きの頃の白い椿

ツバキの園芸品種。花は中輪の白で、筒状の一重ひとえ咲き。極早咲きの品種である。

表千家では、椿を炉の花の代表とし、よく見る品種に白玉の名を挙げる。炉開きの頃の花として、白い花の白玉椿は小座敷こざしきの床で存在感が出るとし、西王母と合わせて紅白にする取り合わせを紹介する。年の瀬の歳時の頁には、置花入に入れた白玉椿の写真を載せる。

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西王母せいおうぼ

11月・1月炉椿炉開きに使う早咲きの椿

ツバキの交配種。名は中国古代神話の女神と同じ。

裏千家の教室の記録では、11月8日の稽古に西王母と小菊を入れ、西王母は炉開きの頃から咲き始めると教わったとある。同じ教室の初釜の稽古では、つぼみの西王母と蝋梅を入れている。

表千家では、京都で最も早くから花を付ける品種の一つとし、桃のような色と、先が少しとがったふくらみを持つと紹介する。炉開きの目出度さに欠かせない椿とし、白玉椿と合わせて紅白にする取り合わせを挙げる。

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山茶花さざんか

11月炉花弁がばらばらに散る

ツバキ科の常緑小高木。10月から12月、枝の先に白い5弁の花を開く。花弁は平らに開き、散るときはばらばらに落ちる。ツバキに比べ品種は少ないが、江戸初期には園芸品種が栽培されていた。

裏千家の教室の記録では、11月30日の稽古の床に山茶花を入れている。

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初嵐はつあらし

11月炉椿炉開きにも使う古い品種

椿の品種。語としての「初嵐」は、秋の初めに吹く強い風をいう。

裏千家の教室の記録では、初嵐と蝋梅を入れた稽古の回がある。初嵐は古くからある椿の品種で、早くから咲くため炉開きにも用いると教わったとある。この記録は、炉開きを11月1日の祝いの日と書く。別の教室の記録にも、蝋梅と初嵐、木瓜と初嵐を入れた回がある。

表千家では、炉の時期によく見る椿の名として、初嵐・白玉・曙・西王母・加茂本阿弥を挙げる。

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榛はしばみ

11月炉炉開きの祝いの枝もの

カバノキ科の落葉低木。日当たりのよい地に生える。3月ごろ、葉より先に黄褐色の尾状の雄花穂と紅色の雌花を付ける。実はどんぐり状で、食用になる。

裏千家の教室の記録では、11月の稽古の花に榛を入れ、炉開きの祝いの席に入れる枝ものと教わったとある。

表千家の炉開きの頃の花の頁にも、西王母・白玉椿とともに、みずき・はしばみの写真が出る。

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照葉てりは

11月炉炉開きの椿に添える

草木の葉が紅葉して照り輝くこと。また、その葉。光沢のある美しい葉もいう。季語は秋。

裏千家の教室の記録では、11月の稽古の花入に照り葉(紅葉した枝葉)を入れている。別の教室の11月の記録にも、花が照葉の季節に移ったとある。

表千家では、炉開きの頃の西王母と白玉椿に照葉を添えると、その時季の季節感がはっきりすると説く。

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小菊こぎく

11月炉菊11月に西王母と取り合わせ

花の小さい菊。観賞用に栽培される。秋の季語である。

古い茶会の記録の『松屋会記まつやかいき』『天王寺屋会記てんのうじやかいき』では、茶花として最も多く用いられた花に、椿・梅・水仙とともに菊が挙がる。

裏千家の教室の記録では、2018年11月8日の稽古に、西王母と小菊を入れている。

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12月(師走・炉)

水仙すいせん

12月・1月炉古い会記に多い冬の花

ヒガンバナ科の多年草。鱗茎りんけいから花茎を出し、白や黄色で中央に副花冠をもつ花を横向きに付ける。『松屋会記』『天王寺屋会記』によると、茶花として古くから最も多く用いられたのは椿・梅・菊・水仙である。

裏千家の教室の記録では、12月に入った稽古で、茶室に水仙を入れている。新年最初の稽古に水仙を入れた記録もある。

表千家の頁では、水仙は床柱に掛けるより床の畳の上に置く花入が落ち着くとし、葉を数本まとめて入れる例を載せる。

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石蕗つわぶき

12月炉花の少ない冬に咲く

キク科の多年草。海岸に生える。葉は厚く、つやがある。11月から1月に花茎を出し、頭花を付ける。花の少ない冬に咲くので、古くから庭に植えられてきた。名は葉につやがあり、フキに似ることによる。

裏千家の教室の記録では、師走に入って最初の稽古に小輪の石蕗とほととぎすを入れている。別の教室の記録にも、石蕗と錦木にしきぎを入れた回がある。

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ほかにこの月に白玉椿

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